こんにちは。
30代も後半を過ぎると、食事の量や生活習慣も変わっていないのに、いつの間にか「太ってきたなぁ」とか「痩せにくくなってきたなぁ」と感じると思います。
「太る」「痩せない」原因の一つに、異なる役割を持つ「3つの脂肪細胞」が関わっており、これらを活性化させると肥満を防ぐ効果があることが近年の研究で分かってきたようです。
その活性化のカギとなるのが、本日のテーマである「魚油(魚の油)」です。
Contents
中高年はなぜ太りやすいのか?
まず、肥満のタイプについて「仕事が生きがいの中年太りサラリーマンが知るべきメタボの行く末」でも紹介しましたが、「内蔵脂肪型肥満」と「皮下脂肪型肥満」があります。前者は、内蔵のまわりに脂肪がたまり、男性や閉経後の女性に多く、メタボリックシンドロームになりやすいのが特徴です。後者は、下半身を中心に皮下脂肪がたまり、女性に多いのが特徴です。
では、中高年が太りやすい理由として2つ挙げるとすると、
- 年齢と共に「基礎代謝」が減少するから
- 基礎代謝とは、何もせずにじっとしていても消費するエネルギーのこと。誰でも加齢とともに基礎代謝量が減少します。若い頃と同じような食生活を続けていると、摂取カロリーが少なくても太りやすくなってしまいます。
- 脂肪を燃やす「脂肪細胞」が減少するから
- 脂肪細胞とは、いわゆる「脂肪」ではなく、特殊な細胞のこと。白色、褐色、ベージュ脂肪細胞の3つの働きが太る、痩せるに関わっているのです。
「太る」「痩せる」に関わる3つの脂肪細胞とは?
白色脂肪細胞は脂肪をためる
肥満の原因は、白色脂肪細胞が増えることです。食事から摂取した糖や脂肪を取り込みエネルギー源として蓄えます。白色脂肪細胞は、摂取した脂肪を根こそぎ蓄え、キャパシティがいっぱいになると新たな脂肪細胞を作り増殖するのが特徴です。下腹部、お尻、太もも、背中、腕の上部、内蔵周りなど全身にいます。
褐色脂肪細胞は脂肪を燃やす
中年太りに原因は、褐色脂肪細胞が減ることです。白色脂肪細胞がため込んだ脂肪を燃やして熱に変えます。褐色脂肪細胞は、大きさが白色脂肪細胞の1/10程度で、もともと数が少ないうえに加齢とともに減少し、40歳以降は激減するのが特徴です。首の周り、脇の下、肩甲骨周り、心臓、腎臓周りなどにしかいません。
ベージュ脂肪細胞は中年太りの救世主
脂肪を燃やす脂肪細胞として活躍し、中年太りの救世主となるのがベージュ脂肪細胞です。最近の研究で、白色脂肪細胞が脂肪を燃やすベージュ脂肪細胞に変化することがわかり、変化のカギとなるのが「魚油」なのです。
魚油の働きって何なのか?
魚油の主な成分は、「DHA(トコサヘキサエン酸)」、「EPA(エイコサペンタエン酸)」です。この、DHAとEPAを含む魚を食べることで、DHAとEPAが消化管(胃や腸など)の「感覚神経に存在する細胞」のたんぱく質を活性化し、交感神経から分泌されたノルアドレナリンが白色脂肪細胞を褐色化させてベージュ脂肪細胞に変化するのです。
魚油を摂取するにはどうすれば良いのか?
DHAを多く含む魚といえば、マグロ、まだい、ぶり、さば、さんま、いわし、さけ、あじ等が挙げられます。EPAを多く含む魚といえば、いわし、マグロ、さば、まだい、ぶり、さんま等が挙げられます。缶詰や干物でも摂取できますが、塩分濃度が高いため高血圧の人は注意が必要。また、最近はDHA,EPAを含むサプリメントもあるので代替可能です。
魚油はいつ、どのくらい摂取したらよいのか?
DHAやEPAの働きを良くするには、朝食時に摂取するのがおすすめ。出勤前や運動前など交感神経が高まる前が良いそうです。魚油による脂肪燃焼作用は、ご飯ひと口相当分の消費カロリーのため、継続して摂取することで余分な体脂肪がつかない体作りという位置づけが良さそうです。なお、魚油は動物性脂肪とは違い、肝臓で早く分解されるので蓄積は気にしないで大丈夫です。
まとめ
- 中高年が太りやすい理由は2つ。年齢と共に基礎代謝が減少するから。年齢と共に脂肪細胞が減少するから。
- DHAやEPAを多く含む魚油を摂取することで脂肪をためる白色脂肪細胞を、脂肪を燃焼させるベージュ脂肪細胞に変えることができる。
- 魚油は、魚だけでなく、サプリメントでも摂取することが可能で、交感神経が高まる前の朝食時が良い。
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最後までお付き合い有難う御座います。
それでは、また次回。
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