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酒は飲んでも飲まれるな!忙しすぎるサラリーマンの年末年始12か条

お酒は飲んでも飲まれるな 
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2016年、今年も残すところあと少しです。サラリーマンは、この時期仕事だけでなく忘年会の参加も多くなり、いわゆる休肝日が取れない状況ではないでしょうか。そんな、忙しすぎるサラリーマンですが、自分の体とアルコールの関係をしっかり理解してから、年末年始の飲み会シーズンを乗り切りましょう。

アルコールの吸収と肝臓での代謝について

下図に示す通り、体内に入ったアルコールは、約20%が胃から吸収され、残りの大部分は小腸(十二指腸、空腸)から吸収され、血液に溶け込んで全身をめぐり、肝臓へと運ばれます

肝臓では、肝細胞にあるアルコール脱水素酵素(ADH)、またはミクロソームエタノール酸化系(MEOS)の働きによって、毒性の高いアセトアルデヒドに分解されます。このアセドアルデヒドは有害物質で、お酒を飲んだときに顔が赤くなったり、動悸や吐き気、頭痛がおこるのはアセドアルデヒドの毒性作用によるものだそうです。

その後、アセトアルデヒドはアルデヒド脱水素酵素(ALDH)によって無毒な酢酸に分解されます。酢酸(アセテート)は人体に無害な物質で、血液によって全身をめぐるうちに水と炭酸ガス(CO2)に分解され、最後は尿、汗、呼気となって対外へ排出されます。

アルコールの吸収

節度ある適度な飲酒の量とは?

飲酒量が多ければ多いほど、がんのリスクが高まるのって知ってますか?お酒は適量を守れば、心筋梗塞や脳梗塞の予防効果が期待できますが、飲みすぎると健康面に悪影響を及ぼします。

国立がんセンターの研究によると、男性が1日当たりのアルコール量23g以上の飲酒をする人は、時々飲む人に比べて1.6倍もがんの発生率が高まるそうです。部位別では、食道がん4.6倍、大腸がん2.1倍、女性は乳がん1.8倍だそうです。ほかにも過度の飲酒は口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、肝がんの原因や、高血圧や脂質異常症などの生活習慣病のリスクも高めます。

節度ある適度な飲酒、いわゆる適正飲酒は、純アルコール量で1日約20g程度(女性、高齢者、お酒が弱い人は少ない方がよい)とされています。実際に純アルコール20gの量はどれくらいか下図で確認してみてください。ビールは、中びん1本(500ml)、日本酒1合、グラスワイン2杯弱になります。

ちなみに、WHO(世界保健機関)では、10gの純アルコールを含む飲料を1ドリンクと定義しており、政府が推進する国民健康づくり運動「健康日本21」では、健康への悪影響や生産性低下などの観点から「1日に平均純アルコールで60g(6ドリンク)以上の飲酒」を控えるように基本方針で掲げています。
アルコール算定式

アルコールの消失時間がどのくらいか知ってますか?

体内でのアルコール処理は前述のプロセスとなっていますが、同量のアルコールを飲んでも、体重の重い人(血液が多い人)ほど血中アルコール濃度が低くなります。一般的に体重が60~70kgの人のアルコール処理能力は、純アルコール約5g/h(1ドリンク=2h)です。ビール中びん1本(純アルコール20g)では、4時間かかる計算です。思ったより、アルコール消失時間が長いんです。

(式)アルコール消失時間=1ドリンクの消失時間(2h)×ドリンク数

自分が飲んだアルコールは、胃や小腸で吸収された後、肝臓に運ばれてほとんどが分解されます。したがって、サウナで汗をかいたり、水を沢山飲んで小便してもアルコール消失時間は殆ど変わらないのです。女性の場合、生理のときは経血の影響で体内の血液量が減少するので、血中アルコール濃度が高くなり酔いやすくなります

なお、アルコールの消失時間酔いの深さは、アルコールの総量飲むスピードによって決まります。イッキ飲みなど無茶苦茶な飲み方をすると血中アルコール濃度が急上昇し、深い酔いになりますし、最悪の場合急性アルコール中毒になりますので注意してください。血中のアルコール濃度が最高度に達するまでには、通常は飲酒してから30~60分ほどかかります。しかし、沢山のアルコールを一気に飲むと、血中アルコール濃度が急激に上昇し、「ほろ酔い期」も「酩酊期」も飛び越して、一気に「泥酔」「昏睡」の状態にまで進んでしまうからです。

ちなみに、お酒が強いか弱いかは体質で決まっているようです。毒性のあるアセドアルデヒドを安全な酢酸へ分解するアセドアルデヒド脱水素酵素(ALDH)のうち、アセドアルデヒドの血中濃度が低いときに働くALDH2の活性が弱い、若しくは欠けている人は、お酒が弱いのです。日本人の場合、約40%はお酒が弱く、約60%の人が強いという分類になるそうです。だから、お酒が飲めない人を無理やり飲ますのは絶対にやめましょう!

年末年始、お酒を飲んでも飲まれないための12か条

さすがに、忘年会や新年会で「ビール中びん1本」「日本酒1合」「ワイン2杯弱」は無理だよと言う方は、以下の12か条は守りましょう!

12か条

  1. 一気飲みはやめるべし(急性アルコール中毒の危険)。
  2. お酒の強い弱いは遺伝の影響が大。お酒の強い人と同じ量を飲まないようにするべし。
  3. 体格の大きい人は肝臓も大きいので、体の大きい人と同じ量を飲まないようにするべし。
  4. 年配の人は、若手より体内の水分量が少ないので、血中アルコール濃度が高くなるので注意するべし。
  5. 強い酒は薄めて飲むべし(総アルコール摂取量を減らすこと)。
  6. 風邪薬とアルコールは避けるべし(アルコール分解が優先され、薬が残り影響が強まる、危険)
  7. 空腹で飲むとアルコールがすぐ吸収され悪酔い、二日酔いの原因になる。食べながら飲むべし。
  8. 飲酒中、直後の運動、入浴やサウナは避けるべし。血圧の上昇により最悪脳卒中に。
  9. もし飲みすぎたら、アセドアルデヒドの分解に役立つ糖分やビタミンCを摂るべし。
  10. もし飲みすぎたら睡眠を取るべし。休肝日を取るべし。
  11. 女性は男性より肝臓も小さく、体脂肪が多いため血中アルコール濃度が高くなるので注意するべし。
  12. 女性は生理のとき血中アルコール濃度が高くなるので注意するべし。

以上、良いお酒を!

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最後までお付き合い有難う御座います。
それでは、また次回。
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