こんにちは。
今日の復活思考法テーマは、「嫌われる勇気@アドラー心理学」です。
日本におけるアドラー心理学の第一人者である岸見一郎先生の著書、「嫌われる勇気」はベストセラーになりましたから知っている人は多いと思います。
私も、この「嫌われる勇気」から、アドラーの教えを学ぶことで復活のヒントをもらいましたので紹介します。
今回、本書の「青年と哲人の対話」から抽出したキーワードは、「トラウマを否定せよ」。
トラウマを否定するとは・・・いったいどういうことだ??
人は変われる。これは「勇気」の問題です
哲人:いま、あなたの目には世界が複雑怪奇な混沌として映っている。しかし、あなた自身が変われば、世界はシンプルな姿を取り戻します。問題は世界がどうであるかではなく、あなたがどうであるか、なのです。
青年:わたしがどうであるか?
哲人:そう。もしかするとあなたは、サングラス越しに世界を見ているのかもしれない。そこから見える世界が暗くなるのは当然です。だったら、暗い世界を嘆くのではなく、ただサングラスを外してしまえしまえばいい。そこに映る世界は強烈にまぶしく、思わずまぶたを閉じてしまうかもしれません。再びサングラスがほしくなるかもしれません。それでもなお、サングラスを外すことができるか。世界を直視することができるか。あなたにその〝 勇気〟があるか、です。
青年:勇気?
哲人:ええ、これは〝 勇気〟の問題です。
アドラーは、「人は変われる」と言い切ります。モヤモヤしている心理状態で読むと、いきなり自分の心に強烈なインパクトを残します。
例えば、大失敗をしてしまった、大切な人を失ってしまった、大失恋をしてしまったなど、酷く落ち込んでしまったときは、誰しもがあの頃の自分へ復活したいと望みます。
しかし、失意のどん底状態の人にとっては、「目の前の世界は真っ暗だ」という精神状態に違いありません。
アドラーはそんなあなたに、「真っ暗な世界を嘆き、明るくなるのを待つのではなく、自分がどうであるかが大事」と言っているのです。
まさに、これはあなたが「勇気」を持って行動できるかどうかの問題だけなのです。
トラウマは存在しない
哲人:アドラー心理学では、トラウマを明確に否定します。アドラーは、トラウマの議論を否定するなかで、こう語っています。
「いかなる経験も、それ自体では成功の原因でも失敗の原因でもない。われわれは自分の経験によるショック・・・いわゆるトラウマ・・・に苦しむのではなく、経験の中から目的にかなうものを見つけ出す。自分の経験によって決定されるのではなく、経験に与える意味によって自らを決定するのである」と。
哲人:われわれは過去の経験に「どのような意味を与えるか」によって、自らの生を決定している。人生とは誰かに与えられるものではなく、自ら選択するものであり、自分がどう生きるかを選ぶのは自分なのです。
アドラー心理学では、過去の「原因」ではなく、いまの「目的」を考えます。
それは、過去の経験によるトラウマを完全に否定しているのです。
過去の経験にあなたが、どのような意味づけをするかの問題であり、
私たちは皆、何かしらの目的に沿って生きている。それがアドラーのいう目的論です。
私たちが原因論の住人であり続ける限り、一歩も前に進めないと言っているのです!
あなたは「このまま」でいいのか
青年:先生はいかがです?自分のことがお好きですか?
哲人:少なくとも別人になりたいとは思いませんし、自分が「このわたし」であることを受け入れています。
青年:自分が「このわたし」であることを?
哲人:いいですか?あなたは「あなた」であっていいのです。しかし、「このままのあなた」でいていいのかというと、それは違います。もしも幸せを実感できずにいるのであれば、「このまま」でいいはずがない。立ち止まることなく、一歩前に踏み出さないといけません。
青年:手厳しいお話ですが、たしかにそうです。このままのわたしでいいはずがない。前に進まなければならない。
哲人:再びアドラーの言葉を引用しましょう。彼は言います。「大切なのはなにが与えられているかではなく、与えられたものをどう使うかである」と。
このブログを読んでいる人は、「このままでいいや」と思っている人は少ないかと思います。
あなたは、これから復活しなければいけません。
例えば、過去の経験でどれだけ傷ついて、どれだけ自信を失っていようと、
まずは、今の「あなた」をあなた自身が受け入れることが重要なのです。
アドラーが言うように、あなたは「あなた」であっていい。これは間違いありません。
しかし、このままのあなたでいると、またいつか誰かに心の隙間を潜入されるかも知れないのも事実。
だから、この足で一歩前に踏み出して、新しいあなたを作る必要があるのです。
あなたの人生は「いま、ここ」で決まる
哲人:世界や自分への意味づけ(ライフスタイル)を変えれば、世界との関わり方、そして行動までもが変わらざるをえなくなります。この「変わらざるをえない」というところを忘れないでください。あなたは「あなた」のまま、ただライフスタイルを選びなおせばいい。厳しい話かもしれませんが、シンプルです。
青年:そうじゃない、私の言っている厳しさは違います!先生のお話を聞いていると、「トラウマなど存在しないし、環境も関係ない。何もかもが身から出た錆なのであって、お前の不幸はすべてお前のせいだ」と、これまでの自分を断罪されている気分になってくるんですよ!
哲人:いえ、断罪しているのではありません。むしろ、アドラーの目的論は「これまでの人生になにがあったとしても、今後の人生をどう生きるかについてなんの影響もない」といっているのです。自分の人生を決めるのは「いま、ここ」に生きるあなたなのだ、と。
青年:わたしの人生は、いま、ここで決まると?
哲人:ええ、過去など存在しないのですから。
アドラーは、過去など存在しないと言っています。
もし、あなたが対人関係に悩み、メンタルをやられてしまったとしても、そこから復活して今後の人生をどう生きるかについては何の影響もないのです。
自分の人生を決めるのは過去でも未来でもない、「いま、ここ」に生きるあなたなのです。
だから、もう一度言います。あなたは、この足で一歩前に踏み出す「勇気」を持つべきなのです。
まとめ(今回の気付き)
- 人は変われる。これは勇気の問題だ。世界がどうであるかではなく、自分がどうであるかだ。
- トラウマは存在しない。人生は誰かに与えられるものではなく、自ら選択するものだ。
- あなたは「あなた」であっていい。でも、このままの「あなた」であっていいかは別だ。
- 自分の人生を決めるのは、「いま、ここ」に生きるあなたなのだ。
以上、アドラーの教え「トラウマを否定せよ」いかがでしたか?
「嫌われる勇気」まだ読んでない人は是非とも読んでみてください!
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最後までお付き合い有難う御座います。
それでは、また次回。
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